慶應義塾大学先導研究センターのモビリティカルチャー研究センターでは
安心・安全・利便性が高く環境に配慮したモビリティの構築に向けた研究を行っています。
モビリティに対する様々な要求に答えるため、図のような枠組を提案し、これに基づいた研究テーマに取り組んでいます。
すなわち、「Mobilityの目標」実現のための各断面から抽出された研究テーマ(中央に記載)に対して、
社会基盤からの要請と発展する技術基盤を基にして研究活動を進めています。
【モビリティカルチャー研究センターの取り組み】
モビリティを中核として、高齢者の社会活動参加のための移動、災害対応での避難、
自動運転、道路交通における省エネルギーやCO2排出削減など技術/社会基盤を含めた移動の
コンセプトを「モビリティカルチャー」と名付け、関連する多くの分野の研究者が連携するための場として
本センターを設置しました。
社会を取り巻く環境は急激な変化を遂げており、モビリティに関しても変貌する社会への新たな課題が山積しています。
そのための解決法の一つとして自動運転システムの導入があり、技術的、制度的検討と実証実験が
我が国を含め各国で推進されています。我が国では高速道路における隊列走行の実現・普及、中山間地域での
ラストワンマイル用の自動運転車両の実現に開発目標が定められます。
中山間地域での自動運転車両の実証実験については、2007年に開始した「コ・モビリティ社会の創成」を始めとして
複数の実証実験の経験と知見をコ・モビリティ社会研究センターで蓄積してきましたが、
その経験から、利用する人間の立場を踏まえた自動運転システムの構築が重要と考えます。
今後、様々なモビリティが社会実装されることが期待されますが、今までの経験から、
人工知能や第五世代情報通信(5G)などを含めた多様な分野の総合的なアプローチが必要なことは明白なため、
本センターを設置し関連分野との連携研究を推進してまいります。